駐車場火災について①-3

2024年02月03日

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社長の小宮です。

弊社では賃貸物件の管理を主に取り扱っています。

ビルや住宅だけでなく、月極やコインパーキングなど駐車場管理も数多くお任せいただいております。

 

今回は、前回(駐車場の火災)の続きです。

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前回は厚木市で発生した立体駐車場の大規模火災についてご紹介しました。

今回は今後の立体駐車場への影響についてお話しさせていただきます。

 

 

自走式立体駐車場の状況

今回、火災が起きた立体駐車場は、鉄骨造で上下に階層を持ち、スロープ(坂)を使って昇降するタイプで「自走式立体駐車場」と呼ばれています。

同タイプの駐車場が全国にどれくらいあるのか、正式な数は把握できていないそうですが、国土交通省および関係企業で作る日本自走式駐車場工業会によりますと、国内におよそ1万ヶ所はあるそうです。

 

短い期間で施工が出来て費用を抑えられる事から、広く普及しているようです。

商業施設や病院などに併設されているイメージがありますよね。

 

 

立体駐車場の消防設備

建物の場合、規模や構造によっては自動で消火する設備の設置が義務付けられています。

しかし、立体駐車場に関してはそう言ったスプリンクラーのような自動消火設備の設置義務はありません

「壁」で完全に塞がれていない開放された構造の為、火災時も煙が外に抜けて充満せず、大規模な火災が起こりづらいと考えられていたからです。

また、義務化されていない理由としては、火器使用の少なさ、燃焼物の少なさも挙げられています。

電気・ガスが多く使用される住宅などの一般的な建物と違い、駐車場は圧倒的に火器類がありません。

また、前出の工業会が実施した立体駐車場火災を想定した実験では、1台の車から出た火が周りの2台に燃え移るのに30ほど掛かったとされています。

以上の事から、今回の厚木の火災がいかに特殊なケースだったかが分かります。

 

 

既存の立体駐車場への影響

今回の火災を受け、消防庁は全国一斉に立体駐車場の防災状況調査を実施しました。

弊社管理のとある立体駐車場でも消防の査察が実施されています。

(実施されていない駐車場もあったので、「全国」とは言っても全てではないようです)

必要な消防設備の有無、点検や報告などの実施状況などが調査され、それに伴う指導・勧告がありました。

 

特殊なケースだったとは言え、新たな前例が出来た以上、法改正などの動きが出る事も予想されます。

これまで不要とされていた自動消火設備の設置が義務化されるとなれば、その多額の費用は運営者にとって大きな負担となる事でしょう。

 

 

新たに懸念されている「火種」

日本ではあまり聞きませんが、海外では最近、自動車の自然発火の事例が相次いで報告されています。

原因とされているのが電気自動車(EV)に内蔵されたバッテリー(リチウムイオン電池)です。

損耗や不良品、衝撃などの複合的な原因が重なって発火・爆発した、とされています。

EV車の普及が進めば、こうした自然発火の事例も増えてくる可能性があります。

何らかの対応や対策が必要な時期に来ているのかもしれません。

 

ちなみに

昨年末頃、出火原因となった車両のメーカーから製造時の不備が出火の原因となっていた可能性が否めないとして、同車種含む複数車種を「リコール」の対象としました。

今回の火災の原因で間違いないのかは分かりませんが、一つ一つ可能性を潰していって、ドライバーが安全に運転できる車両の供給を切に願います。

 

 

はい。今日のところはここまで。

今回もお読みいただきありがとうございました。

次はまた違った話題についての記事にする予定です。

 

 

エリアは狭いですが、弊社でも厚木市・海老名市・伊勢原市近辺であれば管理が可能です。

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