賃貸住宅の取り壊しと立ち退き①-4
2023年11月30日
賃貸住宅の取り壊しと立ち退き①-4
社長の小宮です。
弊社では賃貸物件の管理を主に取り扱っています。
今回は、前回(賃貸物件の取り壊しと立ち退き)の続きです。
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前回は、立ち退き交渉とはどういったものなのか、といった内容をお話しさせていただきました。
入居者の承諾がないと話が進められない事
その為に立退料や弁護士費用など、お金が掛かる事
など、大変な作業である事がおわかりいただけた事と思います。
今回の記事では「立ち退き交渉以外の方法」についてご紹介いたします。
「立ち退き」とは、そもそも賃貸借契約の解除を目的としています。
契約を結んで入ってもらった入居者を、契約を解除して出ていってもらう、という趣旨ですね。
この賃貸借契約。
正式には普通型建物賃貸借契約という種類の契約形態になるのですが、ここまで説明してきた「立ち退き」に関する内容は、全てこの「普通型」を結んでいる事を前提にした内容となっております。
普通型建物賃貸借契約
一般的な契約形態の事で、単に「賃貸借契約」と言えば、この「普通型」の事を指します。
契約期間: 住居なら概ね2年が多い
契約更新: あり
貸主解約: 立ち退き交渉の上、借主の承諾が必要
立退料 : 必要
尚、賃貸借には「普通型」だけではなく、他に定期建物賃貸借契約というものがあります。
定期建物賃貸借契約
期間を定めた契約形態の事で、略して「定借」と呼ばれています。
契約期間: 契約時に設定(短期も長期も設定可)
契約更新: なし
貸主解約: 期間が満了すれば解約となる。借主の承諾は不要
立退料 : 不要
普通型建物賃貸借契約の立ち退きで懸念となっていた「借主の承諾」や「立退料の支払」、「弁護士依頼」などは一切不要です。
まるで今回の「立ち退き」の為にあるような契約ですよね。
そうです。
「立ち退き交渉以外の方法」として、今回ご紹介するのがこの定期建物賃貸借契約です。
例えば
「古くなってきたからそろそろ建て替えが必要。あと5年くらいが目途かな」
といったアパートがあった場合
その後の新規契約は全て「取り壊し予定時期を最終年とする定借」としておけば、最終年まで家賃収益がある上、煩わしい立ち退き交渉が不要で解約をする事ができるのです。
貸主側からすれば、かなり有効な手段と言えますよね。
但し・・・
この立ち退きに万能な定期建物賃貸借契約にも、色々とデメリットがあったりします。
次回はそのお話しをさせていただきますね。
はい。今日のところはここまで。
次回は、「定借のデメリット」についてお話しさせていただこうかと思います。
エリアは狭いですが、弊社でも厚木市・海老名市・伊勢原市近辺であれば管理が可能です。
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